都市徘徊blog

徒然まちあるき日記

フレッシュフルーツ水作、理容サン

2024-04-06 | 中央区  
フレッシュフルーツ水作(水作果実店)/理容サン
所在地:中央区 築地2-10-8
構造・階数:木・3
建設年:戦前
解体年:フレッシュフルーツ水作:2013(平成25)
    理容サン:2006〜09(平成18〜21)
Photo 2001.4.22

 新大橋通りの角にあった果物店と理髪店。関東大震災後、戦前期に建てられた木造3階建てで背が高い店舗が並んでいた。

 水作果実店の方はトタン張りで、看板建築と言ってよいかどうか微妙な建物。理容サンは一部銅板張りのギャンブレル屋根平入りだった。


 Photo 2006.4.7

 建てられてから80〜90年が経った頃に2棟とも解体。跡地は最近まで更地になっていたが、Googleストリートビュー画像によれば、昨年秋にはなんらかの建物の建設が始まっているようだ。
 水作果実店左奥の銅板張り看板建築の福市だんごも同時期に解体された。界隈には数軒の古い商店建築が建ち並んでいたが、やはり徐々に減少している。

水作果物店/築地2丁目 - ぼくの近代建築コレクション

Tokyo Lost Architecture  
#失われた建物 中央区  #看板建築  #銅板張り看板建築 
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新富1丁目のモルタル看板建築群

2024-04-03 | 中央区  
トミー・リーアル・アドバイザー、Y邸、中央金属
所在地:中央区 新富1-4-3
構造・階数:木・2
建設年:戦前?
解体年:手前2棟は1998〜2000(平成10〜12)
   :中央金属は2016〜17(平成28〜29)
Photo 1995.6.20

 新富町1−4の北東角から南方向に撮ったもの。下記「ぼくの近代建築コレクション」の記事の2枚目写真とほぼ同じ向きで、私の方はその約1年後のもの。
 角からトミー・リーアル・アドバイザー、その隣がY邸、その奥は新光貨物株式会社のビル、その奥が中央金属(2F)。新光貨物株式会社は5F建てだが、その他は木造2階のモルタル看板建築だった。

 角地のモルタル看板建築は、1973年の住宅地図ではコーヒーマンダリン、その後、1980年代以降はトミー・リーアル・アドバイザーという会社だったが、1998〜2000年の時期に解体された。またY邸も角地の建物と同時期に解体され、その後、両者の跡地はまとめられて7階建てのビルが建てられている。


 Butterfly Stroke Inc.(旧 中央金属) Photo 2013.10.13

 一方、奥に写っている中央金属の方は、Googleストリートビューの画像を見ると、2000年代後半にはきれいに改装され、Ruffy Tuffy Inc.という小規模事務所になっており、2010年代にはButterfly Stroke Inc.になっていた。また、いつ頃からかは分からないが、この頃には外壁がツタで覆われていた。
 しかし2016〜17年頃に解体され、その後はコインパーキング、現在はホテルになっている。

 1990年代頃までは都心でも看板建築が建ち並ぶ街並みがそこそこあったが、その後次第にそれらは建て替えられ、現在はやはりかなり少なくなっている。

トミー・リーアル・アドバイザー/新富1丁目 - ぼくの近代建築コレクション

Tokyo Lost Architecture  
#看板建築  #モルタル看板建築  #街並み 中央区 
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大日本報徳社 仰徳学寮

2023-11-22 | 静岡県  
大日本報徳社 仰徳学寮
所在地:掛川市掛川1176
建設年:1884(明治17)
移築年:1938(昭和13)
構造・階数:木造・2F
備考 :旧有栖川宮熾仁親王邸侍女部屋
    静岡県指定有形文化財(2014年3月指定)
    以前は掛川市指定文化財
Photo 1989.8.16

 東京の霞が関で旧有栖川宮熾仁(たるひと)親王邸の一部、侍女部屋として建てられたもの。1924(大正13)年以降は帝室林野局仮庁舎として使われた。皇紀2600年(1940・昭和15)の記念として譲渡され、1938(昭和13)年に現在地に移築された。

 木造2階の学校施設で、講習会などを開くことができるが、2001年時点では1階のみが利用されていた。その後、2012(平成24)に敷地内で曳き家移設されている。


 玄関 Photo 1989.8.16


 2階廊下 Photo 2001.7.12

 2001年時点ではほとんど使われておらず、傷みもかなりあるような感じだった。


 2階 Photo 2001.7.12

 2階の部屋には暖炉とおぼしきものもあった。部屋の間は引き戸ではなく扉。

 2012(平成24)に曳家により移動され、2013年春に修復が完了。現在は会議室や講義室に使われている。

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大日本報徳社 仰徳記念館

2023-11-20 | 静岡県  
大日本報徳社 仰徳記念館
所在地:掛川市掛川1176
建設年:1884(明治17)
移築年:1938(昭和13)
構造・階数:木造・平屋
設計 :工部省
備考 :旧有栖川宮熾仁親王邸御座所
    静岡県指定有形文化財(2014年3月指定)
    以前は掛川市指定文化財
Photo 2001.7.12

 有栖川宮熾仁(たるひと)親王邸日本館の御座所として東京市霞ヶ関に建てられたもの。その後、霞ヶ関離宮、東宮仮御所として、また帝室林野局仮庁舎として使用されたという。1938(昭和13)年に宮内省から下賜され、掛川へ移築された。
 内部は洋風で暖炉がある。このため屋根中央に暖炉の煙突が見えている。


 東側の様子。ガラス戸のはまった廊下が続く。  Photo 2001.7.12


 以下は2023年3月21日に訪れた際の写真。


 Photo 2023.3.21

 敷地全体の整備に伴い、仰徳記念館の東側にあったRC造の事務所と渡り廊下が撤去されたため、全体が見えるようになった。暖炉の煙突も塗り直された?ようだ。


 東側の廊下


 「仰徳館」の額が掛かる大広間

 和風な外観だが、内部は絨毯敷きで暖炉もある。扉は内側への押し開き。白壁で長押もあったりして和洋折衷な感じ。


 いつの時代のものかは分からないが、シャンデリアもついている。


 暖炉がある部屋

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森町立歴史民俗資料館

2023-11-10 | 静岡県  
森町立歴史民俗資料館(旧周智郡役所)
所在地  :周智郡森町森2144
建設年  :1885(明治18)
構造・階数:木・2
備考   :町指定文化財
Photo 1993.12.5

 明治時代、郡制がしかれていた頃の周智郡役所の庁舎。1926(大正15)まで使用されていたという。1973(昭和48)に解体、移築保存され、1979(昭和54)から町の歴史民俗資料館となっている。
 和風の建築をベースにしているが、車寄せを持ち、総2階建て下見板張りと、洋風建築の要素も取り入れている。

森町立歴史民俗資料館/静岡県森町
流れ星コレクション旧周智郡役所旧周智郡役所(詳細)

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駿河銀行袋井支店(旧袋井運送会社)

2023-10-27 | 静岡県  
駿河銀行袋井支店(旧袋井運送会社)
所在地  :袋井市高尾
建設年  :1918(大正7)
構造・階数:オリジナルは竹筋で補強した煉瓦造・2F
備考   :現在の建物(上写真)は外観復元されたレプリカ
Photo 1999.1.7

 もともと運送会社の建物として建てられた建物で、1951(昭和26)年に駿河銀行の支店となったが、その建物は1988(昭和63)年頃に解体された。上写真の建物は元の場所から少し離れたところに外観復元されたもの。

 この建物を最初に記事化した際は、このレプリカ建物を昔のものとして記載していたが、地元の方から、オリジナルの古い建物は解体されて現存しない旨の指摘を頂き、当時の新聞記事と貴重な写真データをお送り頂いた。


 O氏提供の写真(1988年頃)

 写真左側がオリジナルの旧袋井運送会社の建物。そして写真右端に小さく見えているのがレプリカ建物。左側の解体された元の建物には台形の屋根がついていたが、レプリカ建物にはついていない。またこの写真でも明らかなように、元の建物の解体前に、レプリカ建物が新築されており、外観復元に際してはオリジナル建物の石材や煉瓦は用いていない。

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蓬莱橋

2023-10-21 | 静岡県  
蓬莱橋
建設年:1879(明治12)建設
    1963(昭和38)再建
    1965(昭和40)橋脚をコンクリートパイル化
    1991(平成3)修復
構造 :木桁・PC橋脚
長さ :897.4m
幅  :2.4m
Photo 2001.7.11

 大井川に架かる賃取橋。豪雨等の際に桁が流失してしまうことを前提にして、木材で軽微な桁を架けて橋を渡している。通行料(昔は1人20円だったかな? バイクや自転車だともう少し掛かる。)は橋の補修に充てられる。最近も流失したため現在抜本的に修復中。全国的に数少ない木造橋で、且つ長大であるため、時代劇の撮影などにしばしば用いられている。

 島田側から橋を渡るとすぐに牧ノ原台地へ上る坂道になる。茶畑の中をしばらく歩くと台地の上に出る。もともとはお茶の農家が畑に通うために作られたものらしい。

静岡県土木遺産(道路橋)|静岡県公式ホームページ
蓬萊橋 (大井川) - Wikipedia

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旧国道1号 富士川橋

2023-10-15 | 静岡県  
旧国道1号(現 静岡県道396号富士由比線)富士川橋
所在地:静岡県富士市 松岡−岩渕
建設年:1924(大正13)
構造 :S造・6連曲弦プラットトラス橋
長さ :399m
備考 :1988(昭和63)に6連アーチのうち2連を拡幅のために架け替え。
   :1993(平成5)に国道から県道になった。
Photo 1994.5.2

 大正時代にできた鉄骨トラス橋。古い橋なので片側1車線ずつしかない。新しい橋の方が良いような気も少しするが、オールドスタイルのトラス橋は絵になり、ランドマークになっている。

 県内にはこの他、安倍川、大井川にも国道1号線にトラス橋が架かっている。三つの橋の写真を比べてみると、それぞれトラスの形が微妙に違うことに気付く。

静岡県土木遺産(道路橋)|静岡県公式ホームページ
歴史的鋼橋: T8-005 富士川橋 - 土木学会

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西鉄カリテンビル/旧NHK福岡放送会館

2023-10-09 | 福岡県  
西鉄カリテンビル/旧NHK福岡放送会館
所在地:福岡市中央区 天神2-6
構造・階数:RC・4+B2
建設年:1959(昭和34)
解体年:2000〜01(平成12〜13)頃
備考 :1959〜92(昭和34〜平成4)はNHK福岡放送会館
    1996〜99(平成8〜11)は西鉄カリテンビル
Photo 1998.9.12

 1998年に学会で福岡へ行った際に、天神の街を歩いていて見掛けた建物。当時、天神界隈は大規模な建物が既に多く建ち並んでいたので、4階建てでやや地味なこの建物は逆に目立つ存在になっていた。

 当時はなんという建物なのか調べもせずにいたが、最近になってGoogle Mapやストリートビューで調べてみたところ、かなり前に無くなっていたことが判明。そこでこれも国会図書館で当時の住宅地図をあたってみたところ「西鉄カリテンビル」とされていた。「カリヨン」なら鐘楼とか鐘塔の鐘で、施設名などでときどき見掛けるので知っていたが、「カリテン」というのは馴染みがなく、なんだろうな?という感じ。ネットで検索すると、天神の中心部なのにあまりヒットしない。逆に福岡放送会館が一緒に出てくる。そこでもういちどもっと古い住宅地図をあたってみたところ、この建物には1992年まではNHK福岡局があって、福岡放送会館という名だったことが分かった。

 NHK福岡局は、1930(昭和5)年に開局。この福岡放送会館は1959(昭和34)に完成。その後、1992(平成4)年にNHK福岡局は天神から現在地の六本松一丁目に移転したという。昔の写真を見ると、放送会館の西側にかつては送信用の鉄塔も建っていたようだ。

 一方、この近くの西鉄福岡駅北側にあった西鉄旧駅舎には「福岡西鉄名店街」というのがあったそうだが、ビルの建て替えに伴い1996(平成8)年2月末にそこでの営業を終了し、旧福岡放送会館に移転して仮店舗「にしてつカリテン」として1996年3月から営業を始めたそうだ。カタカナで「カリテン」とあったので外国語から採ったのかと思ったが、なんのことはない「仮店」だったのでした。

 私が訪れた頃は、不二家など20軒ほどの店が1階に入居し、2階は天神エフエム、NHK九州メディスが入居。3階は空きで、4階は新名店街準備室となっていた。カリテンの名の通り、仮店舗ビルとして使われていたのは3年ほどで、たまたまそいう時期に私は訪れたのだった。

 住宅地図によれば、その後、2000年にはこの建物は使用されなくなっていて、2002年には既に新しいビルの建設が始まっていた。現在、ここは岩田屋デパートの新館(2004年完成)になっている。

NHK福岡放送局 - Wikipedia
福岡市 教えて!どんなところ?第8回 NHK福岡放送局
アンティーク絵葉書に観る、懐かしの福岡・天神町/岩田屋・松屋/昭和20~40年代の写真絵葉書

日本国内の建物や街並み
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横浜松坂屋本館

2023-07-30 | 神奈川県 
横浜松坂屋本館(旧野澤屋呉服店支店)
所在地:横浜市中区 伊勢佐木町1-5-4
構造 :RC
階数 :7+B1
設計 :出浦高介 /増築設計:鈴木禎次
建設年:1921(大正10)
解体年:2010(平成22)
備考 :1929、34、37(昭和4、9、12)に増築
    横浜市認定歴史的建造物(解体に伴い認定解除)
Photo 1994.1.15

 伊勢佐木町にあった老舗百貨店。初めて訪れたのが1994年なので、私は横浜松坂屋本館として記憶しているが、この建物、もともとは野澤屋という百貨店として建てられたものだそうだ。その野澤屋は、1864(元治元)に弁天通で野澤屋呉服店として創業。1910(明治43)にこの場所に野澤屋百貨店支店をオープンさせている。

 この建物は1921(大正10)に建てられたものがベースで、以降3回ほど増築していたという。その後、1974(昭和49)に松坂屋と資本提携し「ノザワ松坂屋」になり、1977(昭和52)には「横浜松坂屋」となった。また、隣にあった「松屋横浜店」が撤退したため、これを買い取り西館とした。


 Photo 2002.11.3

 上層階の壁面にはアーチが並び、華やかな外装デザインとなっている。最後の時点で見られたアールデコ風の外壁は、1934(昭和9)の改築時に造られたものだったという。


 Photo 2004.2.20

 4Fのエレベーターホール。1Fのエレベーターホールにある階数表示の方が装飾的で華やかだったのだが、なぜかそちらは撮り忘れてしまった。


 Photo 2009.9.1

 横浜松坂屋は2008年10月26日に閉店。閉店後も一時は市の観光案内デスクが置かれて部分的に利用されていたが、残念ながら2009年秋に解体された。横浜市の歴史的建造物にも指定されていた建物でもあったが、解体に伴い指定も解除された。

 4枚目写真は、閉店後のもの。この時点ではまだ「横浜松坂屋」の文字が壁面に残されていた。
 その後、跡地には2012年2月にカトレアプラザ伊勢佐木という低層のショッピングセンターがオープンした。この建物には旧建物の外壁の装飾の一部が再利用されている。

横浜市認定歴史的建造物「横浜松坂屋本館」について(2009.11.6)
旧横浜松坂屋本館、解体計画 歴史的建造物の認定解除へ | 経済 | カナロコ by 神奈川新聞
横浜松坂屋閉店・レトロな姿を見納めよう! [横浜の観光・旅行] All About
「横浜松坂屋」が10月26日に閉店・解体へ!? どうなる横浜歴史的建造物、どうする伊勢佐木 - ヨコハマ経済新聞
横浜松坂屋が解体-外観を一部復元し新たに商業施設を建設 - ヨコハマ経済新聞
横浜松坂屋本館−出浦高介、鈴木禎次 Yokohama Matsuzakaya Main Building−Kosuke Ideura, Teiji Suzuki
横浜松坂屋/横浜市中区伊勢佐木町1丁目 - ぼくの近代建築コレクション
Enjoy! YOKOHAMA −横浜ブログ− : 横浜松坂屋

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